別に何も変わらない
高市早苗総務大臣が11月20日の閣議後の会見で「初回の配達は、やはり、一部が12月になる」と、もともと11月中に配送を完了する予定であったマイナンバーについて遅れる予想を述べられましたが、すでにご自宅にマイナンバー通知カードが届いた方も多いのではないでしょうか。
一部国民はtwitterなどのSNSで「マイナンバー法を廃案にするためにマイナンバーの受取を拒否しよう」という運動が行われているようです。
もしかしたら貴社の従業員にも受取を拒否しているとか、提示をしてくれないという方もいらっしゃるかもしれません。
そのような場合はまず「考え方を間違えている」ことを真っ先に伝えるべきです。
なぜならもう何も変わらないからです。
もしも本気で廃案にしたいというのならば、サラリーマンではなく国政選挙へ立候補し当選した上で、法改正に動いたほうがより現実的でかつ合理的です。
政治家になることもなくただ拒否するだけ、というのは明らかに間違った行動であるといわざるを得ません。
少し刺激的なことを書いてしまいましたが、僕もマイナンバー制度に絶対賛成というわけではありません。
しかしながらマイナンバー制度がないことが原因で、2011年の東日本大震災の際に身元確認をする術がなく被災者名簿を作成するのに手間取り、援助を求めている人に適正に救援物資が与えられなかったこともあったそうです。
さらに資産をたくさん持っている富裕層が収入がなかったように偽り、本当に資産も収入もない人とまったく同じ社会保障を受けていることもよくある話です。
”国民総背番号制”と揶揄されるように自分に番号を振られるのは気分が良いわけではありませんが、上述のような不平等を是正するためには仕方がないことのように思います。
これは一個人の見解であり、人それぞれ考え方がありますので、不安に思っている従業員の方がいらっしゃれば面倒でも安心させてあげられるように話し合われることをお勧めします。
もう一度申し上げると、いま受取を拒否しても特に何も変わらないのです。
なぜ提示しないのか
とはいえサラリーマンとして企業に雇用されている以上、頑なに受取を拒否する方はそう多くないかもしれません。
受取拒否よりも大きな問題は、会社へ提示するのを拒否している場合です。
つまり通知カードは受け取ったのに、マイナンバーを会社へ提示してくれない場合です。
当社でも中小企業の経営者や従業員の方にマンツーマンセミナーを行う機会を多く頂きますが、提示すべき従業員さんから頂く声としては以下のようなものが多いです。
「大切な個人番号を会社に提示することにより情報が漏らされるのではないかと心配だ」
「社長や経理からの管理に対する説明が不十分なので、届いていないことにして提示を拒否しようと思います。」
「経営者は従業員の個人番号を収集することが義務かもしれないですが、提示することは義務ではないので出さないでおこうと思います。」
いかがでしょうか。
マイナンバー制度に対して反対しているわけではないものの、情報が漏洩する可能性があるので提示したくないという意見が大半です。
皆様が個人番号を収集して税や社会保障関係の書類へ記載することは番号法で義務とされていますが、だからといって従業員の方へ闇雲に「さっさとマイナンバーを出せ」と命令することはあまり生産性が高くありません。
したがってなぜ提示してくれないのかという理由をできる限り聞き取って、その不安を払拭してあげられるよう努めてください。
最初は面倒ですがマイナンバーは基本的に一生涯変わらない番号ですから、一度提示してもらえればその後は二度とマイナンバーを提示してもらう必要はありません。(雇用形態により一部例外もあります。)
▼どうしてもマイナンバー管理に自信が持てないという経営者の皆さんは、当社が販売している「簡単で安全、さらに低価格」のマイナンバー管理ソフトをご検討ください。
中小企業でも出来るだけ安全管理措置を
マイナンバー制度を監督する特定個人情報保護委員会によると、実務を軽減させるために中小企業には特例を設けています。
従業員数が100名以下の中小規模事業者に対する特例として、
特定個人情報等の適正な取扱いの確保について組織として取り組むために、基本方針を策定する義務はない。
取扱規程等の策定は義務ではなく、業務マニュアル/業務フロー図/チェックリスト等にマイナンバーの取扱いを加えることも可能。
などがあります。
ただでさえ忙しく、マイナンバーの対応を丁寧にしている時間はないのは十分承知していますが、従業員の大切なマイナンバーを守るためにできる限り上記の安全管理措置を講じてください。
それすら面倒だという皆様に、これだけで安全にマイナンバー管理が出来るソフトウェアを作りました。
▼無料体験版も用意していますから、是非ともご検討ください。
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